第45回 研究発表会(オンライン開催)

第45回研究発表会(オンライン)

◎日時:2021年7月17日(土) 15:00-17:00
◎会場:オンライン開催(Zoom)
◎アクセス:会員限定

●注意事項
・参加は原則として会員限定といたします。
・非会員の参加は紹介制させていただきます。事前に事務局にご連絡ください。
・ID、パスワードをSNS等に掲載するのはご遠慮ください。
・発言時以外はマイクをミュートにして下さい。
・ビデオをオンにすることは強制いたしませんが、セキュリティ上の問題から、ご参加の際は本名の記載をお願いいたします。

◎日時:2021年7月17日(土)  15:00-17:00
◎会場:オンライン開催(Zoom)
◎アクセス:会員向けML:ニュースレターにてご連絡させていただきます.

【研究発表1】
東 瞭 

【発表題目】
映画『ブレードランナー』(1982年)におけるフランク・ロイド・ライトのマヤ・リバイバル建築の用法

【発表要旨】
リドリー・スコットの1982年の映画『ブレードランナー』Blade Runnerは、未来を舞台としているにも関わらず、プロット、衣装、小道具(例えば「レプリカント」が持ち歩いている写真)といった要素に、過去のスタイルが用いられていることで知られており、研究者によりそれらのソースが同定されてきた。しかしこの映画のセットとなると、研究者はそこに過去の建築様式が用いられていると指摘するに留まり、過去の具体的にどんな建築様式が用いられているのかを名指すことはできずにきた。本発表は、『ブレードランナー』のセット(およびミニチュア)に用いられている過去のいくつかの建築様式のうち、もっとも顕著なのはマヤ・リバイバルーー特にフランク・ロイド・ライトが彼のカリフォルニア時代に実践したそれーーであることを指摘し、その理由について考察する。

【研究発表2】
角田 かるあ

【発表題目】
未来主義理論家A・G・ブラガーリアが目指した写真表現:ダンテ「神の芸術」にみるフォトディナミズモ

【発表要旨】
イタリア未来派の芸術家A・G・ブラガーリアは、写真実験「フォトディナミズモ」(1911-1914)を通じて写真芸術の革新を目指した。同実験の完成イメージは、同時代の科学写真に酷似していたため、彼にはこれを芸術として正当化する必要があった。本発表では、著作『未来主義フォトディナミズモ』の芸術論におけるダンテ「神の芸術」への言及に着目することで、同実験を通じて目指された写真表現が、目に見える外的な動きにおける目に見えない内的な動きの顕在化であった事実を指摘する。また、このような人文主義的な関心を示すことで、ブラガーリアが同実験の芸術的正当性を、従来とは全く異なる仕方で裏づけようと企図していた可能性を提案する。